モモ【MOMO】

ミヒャエル・エンデの名作。
時間どろぼうに奪われた時間を、主人公の女の子モモが取り返してくれるものがたり。

時間という深遠なテーマをベースにして、風刺的な側面もあれば、ファンタジーとしての面白さやとても美しい表現もあり、素晴らしい作品です。

児童文学ということになっていますが、大人になってから読むと考えさせられることの多い、とても内容豊かな話です。

それにしても、時間貯蓄銀行の灰色の紳士たち、怖いです。
今でもどこかで人々の時間を盗んでいるいるのではないかと思ってしまいます。

1973年に第一版が出版されていますが、テーマとしてはまったく色褪せていないと思います。ぜひ洋書でも楽しんでください。
MOMO ミヒャエル・エンデ著
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「モモ」の著者

ミヒャエル・エンデ

「モモ」のページ数

304ページ (ペーパーバック)

「モモ」の読みやすさ

英語学習のレベル 初級

英文的には特に難しさはないですが、単語は時折、思ったより凝ったものが出てくる印象です。

とはいえ、児童文学の範疇なので、初心者でも十分チャレンジ可能ですが、もしかすると少し最初に難しめな印象を持つかもしれません。

ですので、最初に辞書を引いて挫折しないように気をつけましょう。

モモは後半がとても面白くなる作品なので、前半であまり難しめの単語に気を取られないようにするのが完読のコツです!

最初のページに難しい単語が多いので、以下を参照してください!

【難しい単語】クリック→
amphitheater 円形劇場
inhabit に居住している
sumptuous 豪華な
resemble に似ている
spectator 観客
circular 円形の
oval 楕円形の
resplendent きらびやかな
unadorned 装飾のない
downpours 土砂降り、大雨
embroidered 刺繍を施された
awning 日除け、天幕
woven weaveの過去分詞 織って作った
rush イグサ
enthusiastic 熱狂的な
playgoer 芝居の常連
humdrum 平凡な、退屈な
feast 祝宴
ruin 遺跡、廃墟

文体や特徴

改めて読んでみると分かりますが、実は結構凝った言い回しで綴られた作品です。

また、ファンタジーらしく空想上の言葉などが登場するので、ちょっと戸惑うところがあるかもしれません。

そういう部分が特に前半部分でちょいちょい出てくるので、児童文学という割りには難しく感じるかもしれません。

第2章、第3章にその傾向が強いので、そこを超えるのが少し大変かもしれませんが、若干読み飛ばし気味に進めるのが良いかと思います。

第3章ぐらいまでは、モモやその他登場人物の紹介的側面が強い内容なので、ある程度読み飛ばしても、ストーリー的には大丈夫です。

第二部 「灰色の男たち」6章の、時間の計算を過ぎたあたりから物語が佳境に入っていったら、後は大丈夫だと思います!

洋書で読むときのヒント

第一部
大きな都会の南のはずれにある、小さな円形劇場の廃墟にモモが住み着くところから、物語がはじまります。

モモがどういう女の子なのか、モモの親友、ベッポやジジが登場して、モモと周囲の人々との関係などが描かれます。

ちなみに英語版と日本語版で、登場人物の名前が違う人がいます。
Salvatoreが、なぜかニコラですね。

第二部
ここから灰色の男たちが登場します。
彼らは時間貯蓄銀行を名乗り、人々を騙し、時間を盗んでいきます。

モモはあるとき彼らの秘密に気づき、ジジやベッポと一緒に抵抗を企てますが、やがて灰色の男たちの追跡がはじまります。

この第二部からは、ググッとサスペンス的要素が入ってきて面白くなります!

第三部
モモの追跡行の間に、モモの友だちも灰色の男たちに時間を奪われ不幸せな状況になってしまいます。

果たしてモモは奪われた時間を取り戻せるのか。


それから、ときどき差し込まれるミヒャエル・エンデの挿絵が素敵です。

「モモ」の主要登場人物

登場人物紹介はクリック→
Momo モモ
主人公の女の子
Professor Hora マイスター・ホラ
時間をつかさどっている不思議な人物
Cassiopeia カシオペイア
不思議なカメ
Beppo Roadsweeper ベッポ
道路掃除夫のおじいさん
Guido ジジ
観光ガイドの若もの
Nino ニノ
レストランの主人
Salvatore ニコラ
左官屋
BLW/553/c 時間貯蓄銀行の外交員
モモに秘密を喋ってしまったことで罰せられる

出典:「MOMO」 Michael Ende

「モモ」の日本語版


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