アクロイド殺し【MURDER OF ROGER ACKROYD】

引退したポアロがやってきた平和な田舎の村。野菜作りに励んでいたポアロだが、殺人事件の捜査に巻き込まれて…。

この作品は、とにかくラストの大どんでん返しがすごいです!

クリスティが仕掛けたトリックの中でも、これは最高ではないかと。

推理小説ファンの間でも論争を巻き起こしたという作品ですが、推理小説の金字塔のひとつと言って間違いないでしょう。

絶対ネタバレ厳禁の作品。
The Murder of Roger Ackroyd (Poirot) (Hercule Poirot Series Book 4)
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「アクロイド殺し」の著者

アガサ・クリスティ

「アクロイド殺し」のページ数

336ページ (ペーパーバック)

「アクロイド殺し」の読みやすさ

英語学習のレベル 初級

クリスティは読みやすいです。
一つひとつの文は短めで、テンポ良く語られていきます。

いつも通り、クリスティの文体は非常に明快です。

単語も凝ったものは少なく、ほどほどに難しい単語が出てくるかもしれませんが、それで読みやすさが損なわれるというほどではないです。

文体や特徴

今回はポアロの相棒役である、シェパード医師がストーリーを語る形です。

会話と情景描写がバランスよく配置され、他のクリスティ作品と同じく、読み易いです。

クリスティの作品はどれも会話が上手く配置されており、会話で場面を構成していくところも多いです。

必要な情報が会話で上手く提供されるので、あまりストレスを感じないで理解できるのかもしれません。

「アクロイド殺し」の主要登場人物

登場人物紹介はクリック→
Hercule Poirot エルキュール・ポアロ
ベルギー人の私立探偵
Roger Ackroyd ロジャー・アクロイド
殺されたお金持ちの地主
Ralph Paton ラルフ・ペイトン
ハンサムなロジャーの義理の息子
Cecil Ackroyd セシル・アクロイド
ロジャーの義妹
Flora Ackroyd フローラ・アクロイド
セシルの娘、ラルフと婚約
Geoffrey Raymond ジェフリー・レイモンド
ロジャーの秘書の青年
John Parker ジョン・パーカー
ロジャーの執事
Elizabeth Russell エリザベス・ラッセル
アクロイド家の家政婦
Ursula Bourne アーシュラ・ボーン
アクロイド家の小間使い
Hector Blunt ヘクター・ブラント
ロジャーの友人の狩猟家
Mrs Ferrars フェラーズ夫人
亡くなった未亡人
James Sheppard ジェイムズ・シェパード
医師、ポアロの相棒役
Caroline Sheppard キャロライン・シェパード
ジェイムズの姉
Miss Gannet ガネット
キャロラインの友達、噂好き
Charles Kent チャールズ・ケント
事件当日に現れた謎の男
Mr Hammond ハモンド氏
ロジャーの弁護士
Inspector Raglan ラグラン警部
Colonel Melrose メルローズ大佐
州警察の本部長

洋書で読むときのヒント

ポアロは引退してやってきたキングス・アボット村で、この事件に巻き込まれます。
第1章、第2章の背景説明、登場人物説明的なところを抜けると、第3章でポアロが登場し、少しずつ物語が動き出します。

そして第4章で殺人事件が起こります。
この辺りまで行けば、あとは読み進められる可能性大です!

第1章  Dr Sheppard at the Breakfast Table

今回の相棒役、シェパード医師が登場。
姉のキャロラインと亡くなったフェラーズ夫人の噂話を交わします。

第2章  Who’s Who in King’s Abbot

物語の舞台、キングス・アボット村の説明。
そして、ロジャー・アクロイドと、その関係者の説明です。

第3章  The Man Who Grew Vegetable Marrows

シェパード家の隣人としてポアロが登場します。

第4章  Dinner at Fernly

アクロイド家での夕食に呼ばれたシェパード医師が出かけます。そこでフローラからラルフ・ペイトンと婚約したと告げられます。夕食後、シェパード医師はロジャーから、フェラーズ夫人の秘密と、夫人が脅迫されていたことを教えられます。そして、その夜、ロジャーは殺害されてしまいます。

第5章  Murder

アクロイド氏が殺されたという電話を受けたシェパード医師は、アクロイド家に駆けつけます。警察も呼ばれ、現場検証が始まります。

この辺りから、一見平和な村にも裏にはいくつもドラマが隠されているのが次第に分かりだします。
それにしても、名探偵というのは、結局のところ事件に巻き込まれるのですね…。

第6章  The Tunisian Dagger
第7章  I Learn My Neighbour’s Profession
第8章  Inspector Raglan is Confident
第9章  The Goldfish Pond
第10章  The Parlourmaid
第11章  Poirot Pays a Call
第12章  Round the Table
第13章  The Goose Quill
第14章  Mrs Ackroyd
第15章  Geoffrey Raymond
第16章  An Evening at Mah Jong
第17章  Parker
第18章  Charles Kent
第19章  Flora Ackroyd
第20章  Miss Russell
第21章  The Paragraph in the Paper
第22章  Ursula’s Story
第23章  Poirot’s Little Reunion
第24章  Ralph Paton’s Story
第25章  The Whole Truth
第26章  And Nothing But The Truth
第27章  Apologia

出典:「Murder of Roger Ackroyd」 Agatha Christie

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