ライフ・シフト 100年時代の人生戦略

The 100-Year Life: Living and Working in an Age of Longevity

  • 「人生100年時代」という言葉が定着化するきっかけを作ったベストセラー
  • 平均寿命が伸びることにより、教育→仕事→引退という3ステージの人生モデルは破綻し、人々は4ステージ、5ステージの人生を検討する必要に迫られます。そして、現在のティーンエイジャーは100年を超す人生を生きる可能性が高く、将来に方向転換と再投資を行う覚悟が必要となってきます
  • 著者は、長い人生の生き方を考える上では「アイデンティティ」「選択」「リスク」が中核的な要素になると指摘しています。周りの人と同じようにやっていればうまくいく時代は終わり、未来は過去の延長線上にはないものになってきたのです
  • 本書は、長寿を厄災ではなく恩恵にできる可能性を最大限に高めたいと望む人に向けて書かれたものです
The 100-Year Life: Living and Working in an Age of Longevity
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「ライフ・シフト」の著者

リンダ・グラットン
アンドリュー・スコット

「ライフ・シフト」のページ数

407ページ (ペーパーバック)

「ライフ・シフト」の発売日

2016年10月21日

「ライフ・シフト」の英語学習レベル(読みやすさ)

英語のレベル 初級

英語がとてもわかりやすい!

こういうふうに英語が話せたら、きっと上手くコミュニケーションできるのではと思わせられる英語です。

中級とするか迷ったのですが、敢えて初級としました。
というのは、ぜひ自分は英語は初級だと思っている人に触れてもらいたい英語だと思ったからです。

すごく論理的で明晰な英語なので、勉強になると思います。

そういう意味で、「ライフ・シフト」は、本の内容としても読んでおくべきものだと思いますし、英語の勉強という観点でもすごく良い本だと思います。

人生の戦略を考えるということと、英語の勉強を一挙両得という、なかなか無い本です!

「ライフ・シフト」はどういう人向きの洋書?

「ライフ・シフト」は長寿化がもたらす人生設計への影響を示したベストセラー。

そういう意味では全世代におすすめです!
若い人ももちろんですが、それなりに歳を食っている方にも、いろいろと考え直す良いきっかけになるのではないかと思います。

とはいえ、個人的にはZ世代や、さらに若い世代にぜひ読んでもらいたい本。
これから本当に100年の人生が待っている世代には、ぜひ本書を読んで、これから先の可能性を広げていく参考にしてもらうのが一番良いのではないかと。

それから、難しい言葉を使わずに、でも言いたいことを言えるようになりたい英語学習者にも、すごくおすすめです!

論理的に、でも小難しくはない。

そういう英語を学ぶことができる洋書です。

「ライフ・シフト」へのコメント

確かに人生は長くなりつつある

全世界的に見れば少しずつ経済は発展し、貧困は減り、医療は発達しています。

その結果、寿命は伸びて、これまで通りの3ステージの人生設計のままだと、第2の仕事人生の部分が必然的にとても長くなってしまいます。

それは退屈で耐えられないでしょうと著者は指摘しています。

定年が少しずつ延長され、老後資金は不足する可能性が高く、長く働かざるを得ない状況が見えつつあり、第2の仕事人生部分が長くなるのは避けられそうもありません。

寿命が伸びたことにより仕方がないということもありますが、確かに著者が言う通りあまり嬉しいことでもなく、徐々に3ステージの人生設計が崩壊しつつあることは、多かれ少なかれ、誰もが感じ始めているのではないでしょうか。

まさに老後2000万円問題で、経済的に行き詰まるのではないかという不安を多くの人が感じたのも、そこと同根の問題でもありますね。

でも変身は簡単ではない

しかし日本社会を見ると、著者たちが言っているマルチステージの人生設計は、まだどうしたらワークするのか分からない人が多いのではないかと感じます。

例えば、日本では、残念ながら欧米ほど転職は容易ではありません。

以前に比べれば転職自体は一般的なものとなってきましたが、特に中高年の転職は選択肢がグッと少なくなるのは事実であり、4ステージ、5ステージで変身するのは、言うほど簡単ではないということがあります。

しかし、人生が長くなってきていること自体は、誰にも否定できない事実です。

そういう意味では、日本の読者の方が、より真剣にこの本を読んで、歳を食ってきた時にどうするべきかを早めに検討した方がいいのかもしれません。

政府も会社もミクロのレベルで個人の面倒は見てくれないので、やはり最後は自分の決断しかないですしね。

遊んでばかりじゃだめ

そしてマルチステージの人生をうまく成功させるために、簡単に言えば遊んでばっかりではなく自己投資をしなさいと言っています。

RecreationではなくRe-creationであると。
そう言われると楽しくはないだろうが、その方が大事ですよと。

確かにそうかもしれません。

上でも書いたように、単純に同じスキルの世界で良い転職を成功させる機会は自ずと限られていますし、マルチステージの人生はどちらかというと同業他社への転職とは異なることです。

そもそも皆が同一歩調で似たような就職をすること自体が消えていき、職業選択はもっと個人的なものになるだろうと。

確かに日本でもその傾向は出てきつつあり、インターネットがそれをだいぶ可能にしていますよね。

そういう意味では、「ライフ・シフト」は、今はまだ過渡期で我々のようなX世代にとっては中途半端な状況ですが、1990年代後半以降に生まれたZ世代にとっては、日本であってもかなり現実なのかもしれません。

いずれにせよ、「ライフ・シフト」は読んでおくべき本だと思います。

そしてロング・ライフを楽しむために、どうやって変身するか、その企てを考え始めてみてはどうでしょうか。

「ライフ・シフト」の日本語版


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